慢性的な痛みの7割は、難治性疼痛で原因不明とされています。
要するに診断名のつかない痛みが存在します。
原因解明が進まないのは、身体そのものの器質的な要因と、ストレスや不安などの心理的な要因、その両方の要因が関連している場合があるからです。両方を見れる心身医学なるものは普及していないため、学ぶ機会も十分ではないようです。
今回は、心理的要因で起きる慢性的な痛みを紹介します。
耳鳴り
外部音源が無くても聞こえる雑音・異音のことです。
耳の血管奇形や血種などがあれば、器質的耳鳴りになりますが、それ以外の耳鳴りがすれば、それは自覚的耳鳴りで心因性となります。
自覚的耳鳴りは、精神的に強いストレスを感じている時になりやすいようです。
腰痛
負荷の掛けすぎや異常姿勢などにより、身体的原因が注目されやすいのですが、心理的要因もかなり影響しているようです。
それは、心理的要因が体の緊張をもたらすからです。更に、痛みへの恐怖から運動をやめてしまい、筋力弱化により悪化させる悪循環になっているからです。
関節痛
関節リウマチなどは器質的な原因がわかっていますが、リウマチ以外でも器質的原因がわからない関節痛が報告されており、心理的要因に注意する必要があるようです。
胃痛
過度なストレスを感じると、心因的要因で十二指腸からの分泌液が減少し、胃酸がそのまま腸へ流れてくるので、内臓を痛めてしまいます。
十二指腸潰瘍などは大部分がストレス由来となっています。
頭痛
頭痛が出たときは、鎮痛剤を飲んですませている人が大半で、原因を探る人は稀です。
多くの人は周期的な頭痛に悩みながらも、長く続かないことは知っており、受診にまで至らないケースが多いようです。
身体が何もしていないのに痛みがあるときは、器質的要因だけではなく、心理的要因での疼痛も考えた方がいいかもしれませんね😀